のぼり旗を見ると、なんだかドキドキするような、昂揚感を感じませんか?「なんだろうなんだろう!」「何かやってるぞっ!」と。
のぼりには、メッセージ性があります。
それはとても力強いもので、のぼりが立っていると確認すると、ついついどんなメッセージを送ってきているのかを知りたくなります。
なぜなのでしょう。
のぼり旗には「決意」や「決行」の歴史があるからです。
戦国時代に生まれたと言われる現在の形ののぼり旗は、もともと、旗の歴史は古く、邪馬台国の卑弥呼に「戦いのための旗が贈られた」という記述が残っているくらいですから、相当の昔から戦いを鼓舞したり興奮を煽ったりするために使われてきたのです。
戦国時代に幟の形に変化したのは、敵味方の区別をつけたり、武将などの個人を特定しやすくするためで、旗のもともと持っている興奮や鼓舞、象徴的な役割に加え、重要な命に係わるメッセージを読みやすくしたものがのぼりなのです。
ですから、幟を見ると、知らず知らずの内に心が高ぶり、思わず「メッセージの内容を確認しなければ」という心理状態になるのです。
あの不思議な宣伝効果は、こんな風に長い歴史と関係があったのですね。
のぼりはいろいろな場面で使われていますが、神社やお祭りでもよく見かけますね。
神事に使われるのぼり旗には、実は別の歴史があります。
先に紹介した、戦いを象徴するロマンの歴史がありますが、これとは別の流れがあったのです。
古くは日本書紀にもその記述があり、「民たちの出家のためののぼりや旗を作り功徳を行った」と書かれています。
これは、神事にもともと幟が使われていたという証拠です。
神社に立てられている幟は「おぎしろ」「よりしろ」という名前があります。
これらの持つ本当の意味は、神が降臨する際の目印であり、戦いや決意の象徴ではないのです。
よりしろには、他にもいろいろな形があり、中でも山車が華やかな存在です。
神を招くためにそれら様々な目立つものを取り入れてきたのだろうと推察されます。
神が祭の場所に降りてきてくださるよう、途中で迷ったりしないよう、そのために選ばれた「のぼり」は、戦や神事に用いられる以前から、もともと人の心をとらえる形であったのかもしれません。
歴史の中で色々な意味を背負ってきた幟旗は、これからも長く私達の生活と歴史の中にあり続けるのだと思います。